都心に住んでいる人にとって、つくばと聞くとすごく遠い街のような感じがしますよね。
実際に住んでいる身としては、それほど遠いところに住んでいるという感覚はないのですが、都内に住む人と話をすると、すごく遠いところに住んでいるねと驚かれることが良くあります。
それでは、実際に東京からどれだけ離れているのか、データを使って確認してみたいと思います。
直線距離はどのくらい?
はじめに、google mapを使って、東京からつくばまでの直線距離を調べてみました。
代表する地点をどこに取るかはいろいろ案があると思いますが、ここでは都心=東京駅としています。
また、つくばを代表する地点としては、つくば駅としています。
上の絵の通り、東京駅からつくば駅までの直線距離は約55kmとなりました。
同じ半径の円を赤色の丸で描いています。
同じくらいの距離の地名を方面別に見ていくと、東京西部方面では八王子を越えて相模湖あたり、神奈川方面では平塚あたり、埼玉方面では飯能や加須あたり、千葉方面では東金や茂原あたり、といった具合になっています。
都内に住む人にも、これで何となく距離のイメージが掴めるのではないかと思います。
こうして改めて地図に落としてみての実感ですが、客観的に見てつくばは東京からかなり離れていますね。
都内居住者から驚かれるのも無理はないな、という感じがします。
このように都心から離れているつくばですが、移動時間で見てみるとまた違った側面が見えてきます。
移動時間はどれくらい?
直線距離で見てみると、つくばは都心からかなり離れた場所にあることがわかりました。
今度は、電車を使った移動時間で都心からの距離を測ってみます。
平日の朝8時につくば駅を出発する、という条件でつくば駅から東京駅からの時間を調べてみます。
NAVITIMEを使って、つくば駅から東京駅までの時間を調べてみると、最短時間は1時間6分となりました。
この結果を踏まえて、先ほど同一距離圏であった他の場所についても同様に調べてみます。
その結果は、以下の通りです。
- 相模湖駅⇒東京駅:1時間10分
- 平塚駅⇒東京駅:1時間10分
- 飯能駅⇒東京駅:1時間19分(※特急ありの場合:1時間9分)
- 加須駅⇒東京駅:1時間15分
- 東金駅⇒東京駅:1時間18分
- 茂原駅⇒東京駅:1時間20分(※特急ありの場合:55分)
一部路線では特急ありが最短になりますが、特急を使わない条件で比較すると、他の同一距離帯の地域よりもわずかに早く都心に出ることができることがわかります。
その理由は何でしょうか。
都心との距離を近づけるつくばエクスプレス(TX)
つくばが都心まで早く出ることが出来るのは、何といってもつくばエクスプレス(通称:TX)のおかげでしょう。
2005年に開業したTXは、秋葉原~つくば間を最速45分で結びます。
最高運転速度は130km/h出るということで、乗り比べてみるとわかりますが、都内を走る電車よりもかなり早いです。
急なカーブもほとんどないため、乗り心地も快適です。
つくば市内には4つのTX駅(みどりの、万博記念公園、研究学園、つくば)があります。
その乗車人員の推移をまとめてみました。
開業以来ずっと右肩あがりで乗車人員が増えていっている様子がわかります。
2018,2019と伸びが鈍化しているので、もしかしたらこのあたりで頭打ちになるかもしれません。
最近は新型コロナの影響でだいぶ利用者が減っているため、2020年度は利用者が大きく下がることになりそうですが、地域の傾向としては市内の4駅は順調に利用者を増やしてきていると言えるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、都心からつくばまでの距離・移動時間を調べてみました。
同一距離にある他の地域に比べて、移動時間が若干短いことがわかりました。
そして、その短時間移動が可能となっている要因であるつくばエクスプレスのつくばエクスプレスの市内4駅の乗車人員をみると、右肩あがりに増えていました。
つくばはTXのおかげで都心との物理的距離以上に時間的な距離が縮まったことがわかります。
最近ではテレワークの推進も追い風となって、拠点を郊外に移してみたいという需要が高まっているように思います。
一方で、あまりにも都心から離れてしまうのは躊躇われる、という思いも頷けます。
都心から遠すぎず近すぎずというつくばの地理的特性は、そんな昨今の居住地選択の需要に上手くマッチするのではないかなと思っています。
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